2018年11月30日金曜日

【マイファミ食育だより】2018年12月号

こんにちは。

本年も残りわずかとなりました。

みなさん、この一年でやり残したことはありませんか。

この1ヶ月でやりたいこと、やるべきことを改めて整理して、一日一日を大切に過ごしていきたいですね。

さて、12月の行事食は 年越しそば です。





年越しそばのことを、晦日そば、つごもりそば、運気そばと呼ぶ地方もあります。

年越しそばとは、細く長く長寿であるよう願い、大晦日に食べる蕎麦です。

年越しそばのはじまりは、江戸時代の商人が毎月30日にそばを食べる風習にあり、 現在は大晦日だけに残ったといわれています。

折しも11月〜12月は新そばの旬。

大晦日は、家族全員で1年の無事を感謝し、新たな1年の幸せを願いましょう

本年も『マイファミ食育だより』 をご覧いただきまして、ありがとうございました。

どうぞ佳い年末年始をお過ごしください。

院内では 年越しそば のレシピをご紹介しております。

来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年10月30日火曜日

【マイファミ食育だより】2018年11月号

みなさん、こんにちは。

日増しに秋の深まりを感じる季節となりました。

さて、11月の行事食は けんちん汁 です。




11月15日は「油祝い」と言い、油気のあるものを食べる風習があります。

もともとは、旧暦の11月15日にモチや植物油を用いた料理を神前に供えて、油の収穫を祝ったものでした。

その後、冬期になると、油を灯火として使用するばかりでなく、寒さに備えて油分のあるものを多く食べるなど、油を使用する機会が増えることから、この日を油の使い始めの日として祝う意味合いが強まりました。

冬ごもりの前に、生命力を補給することを願ったのでしょう。

昔は、今から想像できないほど油は貴重なものでした。

とくに農村地帯では、家々でしぼり機を用いて菜種、胡麻、荏胡麻(えごま)などから油を自家製造していました。

たくわえられた少量の植物油は、厳しい冬の間、長い夜を灯し、寒気から人々の身を守ったのです。(一般社団法人日本植物油協会)

「こたつ開き」をするのもこの時期です。本格的な冬の寒さに備えるために、体の中から温まる具をたくさん入れてけんちん汁を作っています。

けんちん汁は、中国からの渡来食がルーツで、ところによって「けんちゃん汁」「建長汁」ともいいます。

野菜を油で炒めることで、香りとコクがでます。

地方により鶏肉や油揚げなどを入れますが、豆腐を混ぜるのが基本。野菜やきのこなどいろいろな食材を入れて、具だくさんにしましょう。

院内では けんちん汁のレシピ をご紹介しております。

来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島 千佳

2018年9月30日日曜日

【マイファミ食育だより】2018年10月号

こんにちは。

秋晴れのさわやかな日がつづく季節になりました。

さて、10月の行事食は 栗ごはん です。



9月の十五夜に月見団子をご紹介しましたが、10月には十三夜(2018年は10月21日)があり、十五夜と十三夜の二夜を観月し(二夜の月:ふたよのつき)、一方を欠いてしまうと「片見月:かたみつき」として忌み嫌われ、よくないことがあると言われています。

8月から10月頃に獲れる里芋は、古代日本で稲作がはじまる以前の縄文時代から栽培され、主食だったと言われます。

9月の十五夜は、その里芋の収穫に感謝する意味を込めて「芋名月」と呼ばれるのに対し、10月の十三夜は「栗名月」と呼び、里芋と同じく縄文時代から栽培され、食用として、また建築用の材木として重宝されてきた栗などの収穫を祝い、月にお供えします。

院内では「 鶏ひき肉入り栗ごはん 」のレシピをご紹介しております。

来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年9月1日土曜日

【マイファミ食育だより】2018年9月号

みなさん、こんにちは。

まだまだ暑さが厳しいですが、いかがお過ごしでしょうか。

夏風邪がまだ流行していますので、手洗いうがいをしっかり行いましょう。

さて、9月の行事食は 月 見 団 子 です。


2018年の十五夜は9月24日(月)です。

十五夜の時に供える月見団子は、豊作祈願収穫祝いなどを表します。

月見団子が丸いのは、満ち欠けをする月が満ちる姿を模しています。

まん丸く作ったら、きゅっと手のひらで押して少し平たくします。団子を里芋のような形にして、あんこをのせる地方もあるそうです。

団子を15個供える場合は、

1段目に3×3=9個、

2段目に2×2=4個、

3段目に2個を盛ります。

3段目の2個は、正面から見て縦に2個並ぶようにしましょう。

院内では「 豆腐を使用した月見団子 」のレシピをご紹介しております。

来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士  小島千佳

2018年8月1日水曜日

【マイファミ食育だより】2018年8月号

みなさん、こんにちは。

今年は暑さが一段と厳しいですが、体調など崩されていないでしょうか。

熱中症予防のために、水分と汗で失われる塩分(ナトリウム)を上手く補給しましょう。


さて、8月の行事食は 精進料理 です。



みなさんは、精進料理とはどのような料理かご存知でしょうか。


精進料理とは、一言でいうと『生臭物を使用しない料理』のことです。


 すなわち、魚介類や牛・豚・鶏など肉類、卵を使わず、豆腐・野菜・木の実・果実など植物性の食材を使った料理です。

五味・五色・五法」で『もてなす』という考えによって成り立ち、日本料理の基礎にもつながっています。

五味とは…『甘・酢・塩・辛・苦』

五色とは…『赤・青・黄・黒・白』色

五法とは…『煮る・焼く・蒸す・揚げる・生食』

これらは、食材本来の持ち味を損なうことなく、「味付け・盛り付け・調理法」素材を活かす料理法です。

にら・ねぎ・玉ねぎ・にんにく・らっきょうなど臭みや刺激のある野菜は、精進料理では食べてはいけない食材です。

ご先祖様を供養するお盆の時期には是非、精進料理を作り、召し上がってください。

院内では「 えだまめとこんにゃくの白和え 」のレシピをご紹介しております。来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年7月1日日曜日

【マイファミ食育だより】2018年7月号

こんにちは。

日差しが強い季節になりました。

7月の行事食は そうめん です。




これから暑い時期になってくるので、そうめんは食べやすいですが、栄養が偏りがちになるので、タンパク質・ビタミン・ミネラルが含まれたものを一緒に食べましょう。

ところで、なぜ、7月7日にそうめんを食べるか知っていますか。

そうめんの元になったと言われる料理は中国から伝わった索餅(さくべい)という小麦料理です。

中国では一年間の無病息災を願い、索餅(さくべい)を食べる風習が生まれました。

それが日本に伝わり、そうめんへと変化し、七夕にそうめんが食べられるようになったと言われています。

院内ではしめじと焼豚のせそうめんのレシピをご紹介しております。

来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年5月31日木曜日

【マイファミ食育だより】2018年6月号

こんにちは。

少しずつ暖かくなり、過ごしやすい季節になってまいりました。

6月の行事食は 水無月(みなづき)です。

 

皆さん「水無月」をご存知でしょうか。

京都では昔から1年の半分が過ぎ去る6月30日に残り半分の無病息災を祈願して「夏越の祓(なごしのはらえ)」と呼ばれる行事を行います。

この「夏越の祓(なごしのはらえ)」のときにいただくのが、「水無月」という和菓子です。

氷室の節句(旧暦6月1日)に氷餅を食べたくても、昔は氷は貴重で、庶民の手の届くものではありませんでした。

代わりに、白い「ういろう」を氷のかけらに似せて三角に切って、小豆あんをのせて食べました。

これが、「水無月」で、その小豆の赤い色や三角の形には、魔除けの意味があるそうです。

院内では水無月のレシピをご紹介しております。来院された際には一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年4月30日月曜日

【マイファミ食育だより】2018年5月号

こんにちは。

5月の行事食は 柏 餅 です。


 端午の節句 に柏餅をいただく習わしは、江戸の頃からとか。

昔から 柏は神が宿る神聖な木 と考えられており、柏餅に使われる柏の葉は、神様へのお供え物を盛る器として使われてきました。

柏の葉は、秋に枯れても、春に新しい芽が出るまで落ちません。

そこで、古の人々は、新芽(子供)が出るまで古い葉(親)が落ちないことは、子供が生まれ育つまで親は生きる=家系が途絶えないという解釈をしました。

そのため、葉を塩漬けにし柏餅を包むようになり、子孫繁栄の願いを込め食べるようになりました。

このような行事にまつわる食べ物の由来に想いを馳せながらいただくことで、私たちの生活をより豊かなものしていけたらいいですね。

管理栄養士 小島千佳

2018年4月1日日曜日

【マイファミ食育だより】2018年4月号

こんにちは。

あっという間にマイファミ食育だよりも3年目になりました。日頃より応援いただき、ありがとうございます。

さて、平成30年度の1年間は 日本の行事 についてご紹介してまいります。

早速ですが、4月の行事食は 三食団子 です。



三色団子の色に意味があることはご存知ですか?

諸説ありますが、 桃色は桜の花で春 を、 白は去った冬 を、 緑は次に来る夏 を表現しています。

秋がないのは食べ「飽きない」というオチがあります。

桜がきれいな季節になったので、ぜひ三食団子を持ってお花見に行きましょう。

管理栄養士 小島千佳

2018年2月27日火曜日

【マイファミ食育だより】2018年3月号

寒さも緩み、過ごしやすい季節になってきました。

1年間通して旬の魚介類をご紹介しておりましたが、あっという間に最終回になりました。

3月の旬の魚介類は アオヤギ(別名:バカガイ)です。

江戸前の寿司ネタには欠かせない貝である「アオヤギ(青柳」は、元々、千葉県市原の地名で、その昔バカガイの集積地だったためそう呼ばれるようになりました。

一方、「バカガイ」の由来は諸説ありますが、水揚げしたとき叺(かます)などに入れておくと、完全に貝殻を閉じないで舌(足)を伸ばして「ばかのようである」ためとか、

また、千葉県内房などでの呼び名からで「場替え」の意味で、潮の満ち引き、砂地の変化に敏感で一夜に住む場所を変えるため(「場替」)、これが転訛したものとも言われています。

アオヤギには、 鉄、カルシウム、ビタミンB-12 が豊富に含まれています。

ビタミンB-12は、赤血球を作るのに必要なビタミンで、正常な細胞の増殖を助ける働きがあります。

選び方は、殻つきの場合は持った時に重みがあるもの、むき身の場合は足の部分が薄橙色で、身が肉厚ものがよいでしょう。

院内では「 アオヤギのコンソメスー 」をご紹介しております。

来院されたときは一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳







2018年2月26日月曜日

お元気コラム:苦手な野菜を克服しましょう

少しずつ春の気配を感じる頃になってきました。

1年を振り返ってお子さんたちの成長はいかがでしょうか。

今回は多くのお子さんたちの苦手な「野菜」を克服するヒントです。

バランスを考えて作った料理を食べてくれなかったら悲しくなりますよね。とは言っても、無理強いして食べさせるのは逆効果です。

野菜が苦手な理由は、
  1. 苦味や酸味などを本能的に毒と判断する
  2. 口当たりが悪い
  3. 繊維質が口に残る
ためです。

苦手な理由を知り、好きになるための工夫をしながら気長に見守っていきましょう。


〜野菜克服のヒント〜

野菜の切り方の工夫:
  • 固い野菜は繊維を断つ => やわらかくなる
  • 苦い野菜は繊維に沿う => 苦味軽減
加える: 
好きな料理に野菜を加えて食べる機会を増やす

見慣れる: 
食べなくても食卓に出し、頻繁に目にすることで受け入れる機会をつくる

褒める: 
少しでも野菜を食べたらたっぷり褒める => お子さんに自信がつく

見せる:
周りでおいしく食べる姿を見せ、食べようという気持ちを引き出す

将来の健康のために好きなものを増やし
バランスよく楽しい食生活を心がけましょう!!

管理栄養士 青山 茉以

2018年2月2日金曜日

【マイファミ食育だより】2018年2月号

寒さが厳しいころになりましたが、体調は崩されていないでしょうか。

さて、2月の旬の魚介類はつぶ貝です。

つぶ貝はビタミンB12、たんぱく質、マグネシウム、ビタミンEを多く含んでおり、脂肪分が少ない良質なタンパク源になります。


そして、コリコリとした食感で歯ごたえがある貝なので、美味しく食べることができます。

しかし、つぶ貝を食べる時は、テトラミンに気を付けましょう!つぶ貝の唾液腺にはテトラミンという毒素が含まれています。


症状は、食後30分~2時間で、ものが二重に見える、めまい、ふらつき、吐き気、頭痛などです。

予防方法は、調理をする時に、必ず唾液腺を除去してください。

取り方は、つぶ貝を縦半分に切ると、黄色い部分が唾液腺です。(写真ご参照)

 

院内では「つぶ貝とわかめのしょうがのみそ和え」をご紹介しております。



来院されたときは一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳

2018年1月1日月曜日

【マイファミ食育だより】2018年1月号

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、1月の旬の魚介類は ブリ です。

 

ブリは古くから年取り魚などとして伝統行事に使われてきましたが、今日でも非常によく食べられており、日本人の生活に深く浸透している魚です。

また代表的な出世魚、縁起が良い魚として親しまれています。

新年にぴったりの魚ですね。

ブリに含まれる DHA、EPA 脂質異常症や動脈硬化、アトピーなどの炎症系疾患、認知症のリスクを下げると言われています。

また、脂ものり美味しい季節になりますので是非召し上がってください。

院内では「 ブリのポン酢生姜焼き 」をご紹介しております。

来院されたときは一度ご覧になってください。

管理栄養士 小島千佳